とても気がかりな夢を4つほど並行してみていたが、何もかも、まったく、欠片ほども思い出せない。ウミガメに捕食されるクラゲが、嘴で引き裂かれていく散在神経系のなかで感じる心細さと不安さは、このようなものだろうと思う。
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by warabannshi
| 2024-02-26 06:54
陳さんという生身の脳をインプラントで補強たサイボーグのピアニストと、セルフサービスの喫茶店の2階で会うことになっている。店内は混みあっているが、ひさしぶりに会う陳さんのことはすぐに見つけられる。久闊を叙し、コーヒーを取りに1階に降りていくと、2階で悲鳴があがる。慌てて駆けつけると、陳さんがこめかみを撃たれて事切れている。暗殺だ。しかし誰が、なぜ。何もわからないまま、もう2人の友人と一緒に、陳さんの家に行く。今日は陳さんのお宅に泊めてもらう予定だったのだ。使い捨てのパスコードを入力すると、15年ほど前に訪れたときとほとんど変わらない陳さんのお宅の小学校の音楽室のような匂いに包まれる。この匂いは、主がいなくなったあと、どれくらい持続するものなのだろうか。ふと、バスタオルが目に入る。やっぱり15年ほど前に泊めてもらったときに私が買った、無機質なオレンジのやつだ。これを陳さんは憶えていてくれていたのだろうか。そのとき、憶えていたのは、陳さんの生身の脳の部分なのだろうか、インプラントの部分なのだろうか。その違いにだわることにどれくらいの意味があるのか。その違いによって、私の感情は変わりうるのだろうか。
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by warabannshi
| 2024-02-21 07:45
| 夢日記
夢の理論は、6つの声部で担当されている。人格のない人たちによって担われている五線譜のような仕組みで、人々の発声の調べ、ハーモニーとして表現される。その表現から零れ落ちた何事かが多ければ多いほど、それは目覚めたときに頑なな夢として残る。
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by warabannshi
| 2024-02-03 21:09
切り立った断崖が乱立する砂岩の丘で、3匹のナマケモノが詰まった卵を拾う。こういうものは拾わないようにしているのだが、孵化がはじまったにもかかわらず、殻の尖ったてっぺんだけを割って中から一向にナマケモノたちが出てこないので、どうせ息絶えて蟻の餌になるのならと持ち帰る。乾いた草と岩を踏みしめながら小屋に戻り、机の上に卵を静座させると、ぱん、と電球を割るかのような音を立てて殻が崩れ、3匹のナマケモノが異様に素早い動きで部屋の隅に散らばって隠れる。待ちかねていたようだ。こんなことだから、生き物を連れ帰りたくはないのである。ナマケモノは影のように居着き、決して人に馴れることはない。名前の知らない同居人が帰ってくる前に、殻の破片を片付けて、気まぐれとその顛末についての言い訳を考えなければならない。小屋が重くなったことで、何が起こるだろうか。
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by warabannshi
| 2023-06-02 07:59
| 夢日記
フラッシュアニメが全盛だったころの、ネット上にあった散り散りの作品の断片を集めて作られた17分間の映像作品を、暇な京都大学の学生が作り上げたという話。私は山形から東京に行く鈍行電車のなかで、手元のスマートフォンでそれを見る。鈍行電車は、これほどの若い人たちが山形にいたのかと思うほど隅から隅まで高校生から大学生で、車内の人口密度はひどくまだらになっている。空いている部分の席に座る。隣では自分で握ってきたと思しきおにぎりをアルミホイルをむいて食べている男子がいる。
=映像作品= 島の
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by warabannshi
| 2023-04-09 09:10
| 夢日記
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