薬剤師がやっている四川料理の店(中野?? ニューヨーク?? 代々木??)で、彼女Fといくつもの激辛料理を食べている。
大皿で出される料理はどれもこれも真っ赤。「激辛」のはずなのだが、どれもこれもあまり辛くない。冷や奴のような食感。
もしかしたら辛すぎて、口腔の感覚が痺れているのかもしれない。
麻婆豆腐、茄子を蒸して唐辛子ソースをかけたもの、汁なし坦々麺、……など。
とりわけ麻婆豆腐は、最高にうまく、巨大化したカオナシ@『千と千尋の神隠し』のようにかぷかぷいいながら大皿から直接、箸をつかって食べる。
「朝が来る前に、***」、「朝が来る前に、***」とくり返し、なにかを確認する、F。
けれど、「***」の部分があまりにも詩的なレトリックを使っているために、何を言っているのかわからない。「~~~ ~~~~~~ ~ ~ ~」というリズムを刻んでいることしか記憶できない。
朝が来る前に何をしなければならないのか?
オランダ苺のランナーが店中を覆っており、その店の出入り口を探すのは困難を極める。