第574夜「警告」
 「壁をめくると二人目が立っている」と警告を受ける。
 「夢の記述なのに、早すぎる、せっかちすぎる。『シュレーバー回想録』を読み直せ。熟考の跡があるだろう」そう、保坂和志からも苦言を受ける。
 そして次の瞬間、ちょうど十年が経ち、私は台所で硬直している。すき焼きの具材をビニールで包んだものを盛った皿を持っているが、それも残らず腐敗している。本当に? 私は悪臭に怯えながら、そっと赤身の肉についたビニールを剥がす。やや茶色く変色しているように見えるけれど、腐っているようには見えない。食べられるのではないか?
「眼鏡を外してよく見てみるんだ」
 再びの警告。私は眼鏡を外して顔を近づける。すると、黒胡椒の粒ような小さい点々が、肉の表面や内部に無数に存在している。
「それらはすべて黴だよ。その肉をふるまうことはできない。その肉はごみだ」
 私はその言葉に激怒する。それなら黴の生えたものはすべて捨てなければならない。この肉も、汗じみた袴も、湿気とともにあるあらゆるものを。
by warabannshi | 2012-06-03 09:50 | 夢日記 | Comments(0)
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