第33夜 「まつげ縫い」
 まつげがまるくなって、両目の瞼が縫い合わされてしまっている。
 一本一本のまつげがまるくなって、ちょうど釣り針と糸のセットのようになっているのだ。
 ハサミで切ろうにも、ハサミの先端も入らないくらいに縫い目は細かい。
 ――ということが、瞼がまつげで縫われて見えてないのにわかっている。
「ビタミンDの摂りすぎですよ」
 赤、黄、青の球体たちが教えてくれる。
 彼らは信号機の電球で、ここはニューヨークだから、信号機もファンキーな色合いなのだ。
「ビタミンDの摂りすぎで、メラニンが硬化したのです。太陽に当たるとビタミンDは合成されますが、当たりすぎると分解されるので、日光浴をするといいです」
 なるほど。
 よろよろと台所に行って図工室にあるみたいな椅子に座り、日向ぼっこをする。
 見えてないのに窓からはマンハッタンの摩天楼が見えていて、しかも一九二〇年代の雰囲気。(白黒の映像)

 いつの間にか病院(日本)の集中治療室で寝ている。
 やっぱりよくならなかったんだろうか。
 というか、いつのまにか女性になっている。
 顔かたちも当然変わっていて、それなりに美人。
 窓から射す陽光のせいか、ちょっとアンニュイな映画の一場面っぽい。
 まつげが体中に回っているせいで、シーツがどんどん皮膚に縫いつけられていく奇病にかかっている。(メカニズム:毛細血管中を回っている鉄のようなまつげが毛穴から出てくる)いまも彼女の手のひらはシーツとまつげによって癒着している。
 でも、まつげで縫いつけられているのはなぜ人体では瞼だけなのだろう?
 耳の穴とか、唇とか、縫い合わされる部分はたくさんあるのに?
 と疑問に思うと、そこが実際に縫いつけられそうなので、つとめて何も考えないようにする。
 シーツがあまりにも何重にも縫いつけられたので、ついに球体になる女性(=うち)。

 巨大な白い球体の内部は空洞になっている。
 空間の中心に、極微の黒い立方体がひとつ浮いている。
 それがモノリスだ。
 ――という小説(球体の空洞内にモノリスがある)を高校生のときに書いたような気がするけれど、『2001年宇宙の旅』かもしれない。と、夢のなかで思っているうち。



 去年の11/24にパルテノン多摩で観た、大林宣彦監督の『転校生 さよならあなた』(2007)の病室の描写が、集中治療室の雰囲気と似ている。不治の病に冒されて白い病室に寝ている女の子の中身がじつは男の子だなんて、なんてすばらしいシーンなのだろう!
by warabannshi | 2007-12-08 17:42 | 夢日記 | Comments(0)
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