第181夜 「ネオ新宿西口に向かう鍾乳洞、その蜘蛛の巣」*
 「象徴界と現実界だけで猥談は成り立つのか?」という話を、誰かとしている。
誰か「そもそも言語が使えないんじゃ、伝達できないじゃないの?」
うち「いや、脳と脳を電極でつないでみるとかすればいけるだろう」
誰か「それはもはや猥談の楽しみを失っている」

 紅葉した山のすそ野を、母と歩いている。
 どこかへ行こうとしているのか、それとも帰ろうとしているのかは不明。
 二人とも、べつべつのスーツケースを引いている、
 『源氏物語』とか『小倉百人一首』とかの、平安期の日本の古典のイラストとして出てきそうな風景。紅葉とかが、ちょうどカメラからの角度を意識した感じに生えている。
 お互いの引いているスーツケースについて評しながら、山道を歩く。
「いざというときは、どのスーツケースを持って逃げようか?」
「こっちのほうがいいよ」
 そういう他愛ない会話をしながら、スーツケースを引っぱって、紅葉している山道を歩く。
 やがて、鍾乳洞につく。
 鍾乳洞は、地下鉄の駅につづいている。
 地下鉄の駅は、前に行ったことがある。ネオ新宿西口だ。
 スーツケースを引きながら、鍾乳洞を歩いていくと、鍵を落としてしまう。
 鍵は、蜘蛛の巣に引っかかったようで、地面から三十センチくらいの高さの空中に浮いている。
 懐中電灯で照らすと、なんと、あたり一面、蜘蛛の巣がびっしりと張られている。
 手探りで鍵を探していたら、蜘蛛の巣に気がつかなかったままだったろう。
 手探りのほうが良かった。
 そう思うくらい、蜘蛛の巣がびっしり張られている。
 まるで、半透明なアコーディオンの蛇腹のなかにいるみたいだ。
 蛇腹のすべてが蜘蛛の巣でできているようなものだ。
「すごい蜘蛛の巣! すごい蜘蛛の巣!」
 と、ずいぶん先に行ってしまった母親に呼びかける。
 鍾乳洞には数匹のアゲハチョウが飛んでいると思っていたが、じつは、どれもこれも蜘蛛の巣にひっかかってもがいているのだった。
 絶叫する自分。
 その絶叫で目が覚める。

(08年8月6日6:07収録)
by warabannshi | 2008-08-06 20:28 | 夢日記 | Comments(0)
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