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第684夜「ピアノ」
 慎ましやかなアップライトピアノのある応接室で、ある論文の序文の翻訳をしている。原文は英語で書かれているのか何なのか、よくわからない。プリントアウトした紙束を手に、床に置いてある犬の餌皿をひっくり返さないように注意しながら、さほど広くない応接室をぐるぐると熊のように歩き回る。そして、ある程度、内容が掴めたように思えたので、ピアノの黒い蓋を開け、シュレッダーにかけるように、紙束を鍵盤に食べさせる。すると、その内容にあわせて、旋律が弾かれる。ジェイソン・ムラーズの"I'm Yours"に似た、戸惑いと陶酔がまざったような出だしで、私はそれに合わせて翻訳をはじめる。
「この本は他の多くの本と同じように、読者の喜びや哀しみ、躊躇や小心さに寄与するために書かれた」。
 以下、忘却。
by warabannshi | 2014-12-19 07:36 | 夢日記 | Comments(0)
第683夜「明晰夢」
 誰もいない畳敷きの大広間に通されて、寄席が始まるのを待っている。どこに居ていいものかわからないので、ひとまず通された襖の向かいの隅に座る。ひんやりと肌寒いが、暖をとるのによいものは何一つないので、腕組みをして、出し物が始まるのを待つ。
 しばらくまっていると、藍色に染めた柔道着の上だけを羽織った大学生らしき男が、出囃子を口で鳴らしながら、座布団をそこらじゅうに撒きはじめた。こちらに一つ、手渡しにくるかと思ったが、ひととおり放り投げると、そのまま行ってしまった。
 静かになった、おそろしいほど広い大広間で、ぽつねんと座っていると、突如としてこれが夢であることに気づく。
 これを書き留めなければと思い、紙とペンがあることを念じると、あにはからんや、私の右手には緑色の蛍光マーカーが、左手にはカレンダーに使われていそうな光沢紙が握られている。これが明晰夢というものかと深く感じ入り、さっそく書きはじめる。
「夢のなかでペンはいっそう***である」(一部忘却)
 緑色だとばかり思っていた蛍光ペンは、書いてみると黄色とも橙色ともつかない奇妙で化学的な明るい色合いである。
by warabannshi | 2014-12-12 14:13 | 夢日記 | Comments(0)
第682夜「壁」
 その巨大な絵画は、遠目からは十字架が描いてあるようにみえる。近寄ると、横軸にあたる部分は漆喰で塗られた壁であり、一列に並んだ30人余りの人々の後ろで酷く汚れている。さらに近寄ると、東欧の共産圏で配給されていそうな寒々しい色合いのコートに身を包んだ男たち女たちは皆、銃殺されていることがわかる。しかし、誰一人として頽れた者はなく、銃殺の瞬間を忘れさせないように立ち尽くしている。それが無言のプロテストを示しているのかと思いながら、さらにその巨大な絵に歩み寄っていくと、人々の亡骸は左右に分かれた壁にそれぞれ荒縄のようなもので、壁ごとまとめて縛られて固定されていることがわかる。それぞれの荒縄は、左右のそれぞれの壁のもっとも外側にいる2人の男によって、反発しあう磁石の両極のように渾身の力をこめて引っ張られている。その縄をよくよく見てみれば、それは彼ら自身の腹部から引き出された鈍色の腸である。
 酷く気分が悪くなり、ざらついたテクスチャから目を背けようとしたが、私が立っているのはその処刑現場の正面であり、1匹の大きな蠅が耳殻にとまる。
by warabannshi | 2014-12-01 22:20 | 夢日記 | Comments(0)



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