<   2017年 01月 ( 3 )   > この月の画像一覧
第715夜「poor English」
 さまざまな国籍のさまざまな分野の研究者たちが80人ほど、ベイエリアで立食パーティをしている。知り合いはおらず、交わされるのは英語と仏語、あとはそれぞれの母国語なので、私はスマイル担当を自認して、にこにこしながら料理を美味しく食べている。不意に、巨大な灰色な紙袋が海風にさらわれて空高く舞い上がる。南米系の男性が「韓国の友人にもらったお土産だったのに!」と嘆いている。糸の切れた凧のように、巨大な紙袋は芥子粒のように小さく、海上へと飛んでいく。「じっさいのところ、無くなったものは形を変えてあなたにもどってきますよ、そういう諺があります」。私はでっちあげの諺で落ち込んでいる彼を慰める。不意の出来事は、それが幸であれ不幸であれ、会話の糸口になるものだと思う。
by warabannshi | 2017-01-02 10:05 | 夢日記 | Comments(0)
第714夜「人語の教科書」
 寝息がうるさいなと思って目が覚めると猫になっている。呼吸をしてみると、か細い猫の鳴き声になる。この掠れた音が耳についたのか、それとも何かに魘されていたのか判然としない。前々から気になっていたこと、つまりヒト以外の動物は人語をどれだけ話すことができるのか/話すことができないとしたら何がポルネックとなっているのかを試すことにする。「あえいうえおあお」と母音を発音しようとすると、すべて「あーあー」となる。母音が分かれないどころか、そもそも切れない。人語を話せないのは口腔の問題かと思っていたが、胸郭と横隔膜にも問題があるように思える。続いて子音。「あかさたな」と発音しようとすると、これは予想していた通り、舌がもつれてあにゃあにゃした音になる。母音と子音の発音では難易度の質が違う。猫がヒトのように母音を発音する難しさは、ヒトが母音の発音を色分けするように難しく(例えば、「あいうえお、を5色に分けて発音せよ」)、子音を発音する難しさは、ヒトが子音の発音を紙質で分けるように難しい(例えば、「あかさたな、をケント紙、キンマリ、藁半紙、コピー紙、半紙の順で発音せよ」)。
by warabannshi | 2017-01-01 08:25 | 夢日記 | Comments(0)
第713夜「驟雨」
 一度も行ったことのない大学の闇雲に広いキャンパスで、強い風に吹きさらされている。歩いても歩いても目的のQ号館が見つからない。そもそも何を目的にしているのかわからないが、何かに遅刻していることだけは明らかである。体を斜めにして、情けない気分で一番近くの建物まで歩き、名前を確かめては、落胆し、次に近い建物へと進む。キャンパスに人の気配はなく、キャンパスマップの看板もない。どこかで休みたいが、どの建物にも入れない。物理的には入れるのかもしれないが、時間的に入れない。しかしどれほど頑張っても遅刻は遅刻なので、非常につらい。
 頭の上をコリドーが結ぶ2つの建物のあいだを歩いていると、強風に細かな水滴が混じり始める。向こうを見ると、レースのカーテンのような雨の塊が向こうから迫ってくる。しまったと思う間もなく、万雷の拍手のような音に包まれて全身がずぶ濡れになる。とても帰りたい。せっかくの驟雨なのでさりげなく泣きたくもある。鞄がえげつないほどの防水仕様であることだけが心の支えである。
 なおも茫然と歩きつづけると、数分もしないうちに雨足は弱まり、そして止む。風は相変わらず強く、その強い風がキャンパスの濡れた煉瓦道をめくり上げるようにして乾かしていく。
by warabannshi | 2017-01-01 06:22 | 夢日記 | Comments(0)



夢日記、読書メモ、レジュメなどの保管場所。
by warabannshi
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
twitter
カテゴリ
全体
翻訳(英→日)
論文・レジュメ
塩谷賢発言集
夢日記
メモ
その他
検索
以前の記事
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 01月
2016年 11月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 03月
2007年 01月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2004年 11月
2004年 08月
2001年 12月
記事ランキング